周庭さん、ユーチューブで「怖さがとんでもなかった」「日本のみなさんには感謝でいっぱい」
2020/08/13

YouTube(ユーチューブ)で逮捕時の心境を語った周庭さん
香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で逮捕され、11日に保釈された民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)さん(23)が動画投稿サイト「YouTube」でLIVE配信し、警察に拘束されていた際の心境を語りました。
動画の大半は広東語で、日本語で語られた部分は約3分半。
その中で周さんは「心の準備ができていない中での逮捕は怖さがとんでもなかった」と当時の心境を語り、自宅の捜索で周さん所有のパソコン2台と携帯電話3台を警察に没収されたことを明かしました。
周さんの恐怖を煽ったのは、国安法で逮捕、起訴された者は保釈を許されないという規定で、そのまま収監されて出られないのではないかと不安だったといい、「本当に出られてよかったと思う」と話しています。
日本のみなさんのたくさんの応援「感謝の気持ちでいっぱい」
また、拘束されているあいだ、弁護士を通して「日本のみなさんが今、アグネスのことをたくさん応援してくれているよ」というメッセージが届いていたといい、「#FreeAgnes」というハッシュタグで応援してくれたことに対して「感謝の気持ちでいっぱい。本当に本当にありがとうございました」と改めて感謝した。
周さんは最後に「保釈はされたが、起訴されるか、収監されるか、わからない。日本のみなさんも引き続き、香港のことに注目していただければと思う」と訴えています。
「人民日報」は周庭さんを「日本にひざを屈した反中国の政治屋」と酷評
テレ朝newsによると、中国共産党の機関紙「人民日報」の海外版は、日本語で香港の民主化を訴える周さんについて「日本にひざを屈した反中国の政治屋」と酷評したといいます。そのうえで、「暴力的で無謀で外国にこびるというのが香港のネットでの一般的な評価だ」と非難したと報じています。
暴力的とはほど遠い23歳の若い女性に対して、ここまでの酷評を浴びせるのは、それだけ周庭さんが日本のメディアや日本人に対して影響力があることの裏返しと見ることができます。
欧米メディアに大きく取り上げられてきた香港の民主化運動の若きリーダー黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(23)より先に彼女が逮捕されたことについて、中国に詳しいジャーナリストの福島香織氏は、考えられる理由は2つあるといいます。
1つは、香港政府、中共政府が、日本のメディア、日本に対する恫喝、見せしめにするため。日本メディアが彼女を「民主の女神」と呼び運動のアイコンとして報じたことが、中共の目の敵にさせてしまったかもしれない。
国安法の「外国勢力との結託による国家安全危害」には「外国メディアへの協力、取材」を含む、というメッセージを、周庭逮捕によって、日本メディアに突き付けたともいえる。
もう1つは、彼女が女性で、か弱く見えるので見くびったのではないか。一般に拘置所で厳しい取り調べを受ければ、罪を認めて反省する。その反省の弁を西側メディアの前で本人から言わせれば、中国のプロパガンダに利用できる。このやり方も中共の常とう手段。
白い紙であっても買う香港人の思いと日本人としてできること
周庭さんと同じく国安法で逮捕、保釈された黎智英(ジミー・ライ)氏(71)が創業した「蘋果日報(アップル・デーリー、Apple Daily)」は台湾でも日刊紙を発行しています。
台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統は「香港人が街頭に並んで新聞を買い求め、多くの地域で売り切れになった。たとえ白い紙であっても買うという人々の思いを聞いて心が震えた」と語ったといいます。
日本のメディアや日本人が周庭さんに注目したことによって中国共産党の「目の敵」にさせてしまったとしたら、中共の恫喝にひるんで彼女を見放すようなことがあってはなりません。
周庭さんを「アイドル」のように扱っておいて、中国政府に睨まれたからと尻尾を巻いたり、黙認したりすることは、無責任の極みと言えましょう。
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