香港の周庭(アグネス・チョウ)さんら保釈も、変わらぬ香港国安法の恐怖
2020/08/12

保釈直後、記者団の取材に応じる周庭さん
香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で10日に逮捕された民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)さん(23)が11日深夜、警察から保釈されました。周庭さんに続き、香港紙「蘋果(ひんか)日報」の創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏(71)も12日未明に保釈されました。
産経新聞によれば、国安法は通常よりも厳しい保釈要件を定めていますが、警察当局は2人の逮捕に対する反響の大きさを勘案して処遇を決めた可能性があるとしています。
「周庭さんに自由を」を意味するハッシュタグ「#FreeAgnes」がトレンド1位に!
周庭さんが逮捕されたことを受けて、ツイッター上では「世界中の人が、あなたのことを応援しています」、「政府は国家安全維持法では過去のことを取り締まらないと言っていたが、その全く逆のことをしているではないか」など、逮捕に抗議する書き込みが数多く寄せられました。
周庭さんの英語名「アグネス」にちなんで、周さんの解放を求める「#FreeAgnes」というハッシュタグが日本では一時、トレンド1位になったとも伝えられました。
周さん「今回の逮捕は政治的な弾圧をするために国安法を利用したもの」
保釈直後、記者団の取材に応じた周庭さんのコメントです。
記者:今回の逮捕についてどう考えますか。
周さん:国家安全維持法はまさに政治的な弾圧をするためのものではないかと思う。逮捕はとてもばからしく、今も、なぜ私が逮捕されたのか分かりません。昨日、私の家に警察が来た時は、本当にショックでした。このようなばからしい政治的な摘発は、ただちにやめるべきです。こうした弾圧は私だけでなく、多くの香港市民の身に将来、起こり得ることです。より多くの人が、香港の状況に関心を持ってほしい。私たちは絶対に諦めない。
「今回の逮捕は正直一番怖かった」 日本からの支持に感謝
記者:警察署で拘束されている間、どんなことを考えていましたか。
周さん:昨日の逮捕はとても突然のことでした。心の準備ができていないまま逮捕されました。香港の民主化運動に参加して8年目になり、今まで4回逮捕されましたが、正直、今回は一番怖かったし、一番きつかった。でも拘束されている間、いろんな香港市民、そして日本の皆さん、世界の皆さんからも応援を頂いた。日本人の皆さんが(#FreeAgnesという)ハッシュタグを私のために作ってくれたと弁護士から聞きました。本当にいろんな支持を頂きました。本当にありがとうございました。
保釈は認められましたが、今回の逮捕は中国共産党にとっては民主派を締め付けるための「見せしめ」であり、保釈後の周さんと黎氏を待ち受けているのは起訴と公判です。
国安法の最高刑は終身刑ですから、喜んではいられません。
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