香港「民主の女神」周庭(アグネス・チョウ)さん逮捕 香港民主派の弾圧に乗り出した中国
2020/08/11

自宅から連行される周庭(アグネス・チョウ)さん。警察車両の中から外を見る目は不安そうで哀しげ
香港民主化デモ「雨傘運動」を主導し香港の民主派団体「香港衆志(デモシスト)」の創設メンバー、周庭(アグネス・チョウ)さん(23)が10日、香港国家安全維持法(国安法)に違反した疑いで逮捕されました。先に香港の警察当局は、中国政府を公然と批判してきた香港メディア界の大物で、民主派の香港紙「蘋果日報(アップル・デーリー、Apple Daily)」創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏(71)を同容疑で逮捕しており、中国政府がいよいよその牙を剥き、香港民主派の弾圧に乗り出したことがうかがえます。
周庭さん「香港人の民主主義を守るために頑張る」
周庭さんは、同じく香港衆志の創設メンバーで民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(23)らとともに違法集会を扇動した罪などに問われ、公判中。周さんは起訴内容を認め、12月1日以降の公判で量刑が言い渡されることになっていました。
周さんは公判後の報道陣の質問に、「結果はどうなるのか分からない。収監される可能性もある」と述べる一方、「香港人の民主主義を守るためにこれからも頑張っていく」と語っていました。

香港メディア界の大物で「蘋果日報」の創業者でもある黎智英(ジミー・ライ)氏
一方、黎氏は、「蘋果日報」と週刊誌「壱週刊(ネクスト・マガジン、Next Magazine)」を所有、両メディアはともに民主派を明言し、中国政府に批判的な論調を展開してきました。
AFP=時事の報道によれば、中国国営メディアは黎氏を「裏切り者」とみなし、昨年の大規模な民主派デモの最大の「黒幕」で、外国と共謀して祖国の弱体化をもくろむ「新たな『四人組』のリーダー」「香港を混乱させる反中分子の頭目」だと非難していたといいます。
黎氏は香港国家安全維持法(国安法)を「香港にとっては死の鐘」だと批評。「獄中に入る覚悟はできている。その時が来たら、まだ読んでいない本を読む機会が持てるだろう。前向きになることしかできない」と述べていたといいます。
中国の非道・蛮行を許すな!
周さんも黎氏も相当の覚悟はできていたようですが。いえ、そうではないですね、そんな生易しいものじゃない、強い信念と覚悟なくして中国政府の批判はできません。
日本で「安倍がー」などと無責任な批判やヤジを飛ばしているのとは訳が違います。
中国や香港で共産党を批判するのは本当に「命がけ」なのですから。
香港のみならず、チベットや新疆ウイグルの人権弾圧や新型コロナ(中国武漢ウイルス)隠蔽による全世界への感染拡大、南シナ海の軍事拠点化や台湾の選挙への介入、わが国の尖閣列島への領土的野心など、中国の非道な弾圧や蛮行はとどまるところを知りません。
米国トランプ政権が中国共産党・習近平とまともにぶつかり始めたのは、中国の覇権主義がもはや看過できないところまで来ていることの証しです。
朝日新聞などはトランプは場当たり的だの、力の対決では道は開けないだの、中共擁護とも言えるような社説をごちゃごちゃと並べ立てたりしていますが、中国は民主国家ではありません。
経済だけで中国を見るから間違うのです、人権や安全保障の面をもしっかりと見据え、覇権国家中国の本質を見誤ることなく付き合わなければ、取り返しの付かない不幸を招くことになりましょう。
日本にも、中国にすり寄ったり、すでに中共に取り込まれた「媚中派」「親中派」と言われる政治家(二階俊博や石破茂など)や財界人、中国の広報かと思うような「報道」を恥ずかしげもなく垂れ流すメディア(NHKや朝日新聞など)が多数存在します。
香港の危機を他人事のようにしか思えない鈍い感覚では、わが国の危機も捉えられません。
流ちょうな日本語で香港の窮状を訴えてきた周庭さんらを、日本人として何とかサポートしたいものです。
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