香港で選挙後初の大規模な反政府デモ38万人!警察も“凶悪”催涙弾の使用を再開!
2019/12/02

香港で1日、区議会議員選挙後、初めてとなる大規模な反政府デモが行われ、主催者発表で約38万人が参加しました。警察も選挙前から使用を控えていた催涙弾の使用を再開、今後の情勢が再び不透明になってきました。

区議会選で民主派が圧勝したあと、林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は「警察の暴力に関する独立調査委員会の設置」について拒否。雨傘運動を主導し香港衆志(デモシスト)メンバーの周庭(アグネス・チョウ)さんは「五大訴求(=要求)が実現し、香港警察の暴力が止まらない限り、香港市民の運動も終わりません」としています。
中国製の催涙弾で深刻な健康被害
香港では一連の抗議活動が始まって以来、警察はおよそ1万発の催涙弾を使用したとされています。
香港警察は旧宗主国の英国から催涙弾を輸入してきましたが、国際社会から非難が相次ぎ、英国が輸出を停止。それ以降は、中国産の催涙弾を使用しているようです。
この中国製の催涙弾というのがかなり危ない物で、燃焼温度は約250度に達し、催涙弾を背中に被弾した救急メンバーが瀕死の火傷を負う事例も起きています。
また、この催涙ガスは毒性が高く、周庭さんによれば、「ある香港記者が、毒(ジオキシン)を浴びることで発症するクロロアクネという病であると診断されました。人間は体内でこの毒を分解できないため、この病を完治させるのは非常に難しい」とのことです。

催涙弾が影響とみられる手足の発疹
「最近、催涙弾が発砲された場所を数日後に通っただけの子供たちに酷い発疹ができていることを、多くの親が発見しました。催涙弾の毒は皮膚だけではなく、免疫系や多くの器官も破壊し、発癌性もあります。この強い毒が体内や土地や水などに入ると、香港史上最大の生態危機となると見られています」と警告しています。

催涙弾が影響とみられる首の発疹
香港市民は警戒「今日の新疆は明日の香港」
中国共産党は現在、新疆ウイグル自治区のイスラム教徒少数民族ウイグル族らに対して弾圧を続けており、「職業技能教育訓練センター」という名の強制収容施設などで民族の「改造」を進めています。
中国のウイグル弾圧内部文書によれば、施設は外部から隔絶された環境で、収容者は食事、入浴、トイレ中も厳重監視され、徹底した思想教育が行われているようです。
文書によれば、再教育施設にはウイグル族ら100万人以上が収容されているといいますから、尋常な数ではありません。習近平は2014年春に自治区での暴動発生を受けて現地を視察した際、非公開の場で当局者らに「情け容赦は無用」と演説していることも明らかになっています。
トランプ米大統領が香港人権法案に署名、成立
一方、米国では28日、トランプ米大統領が香港人権法案に署名、成立しました。
同法は香港に高度の自治を認めた「一国二制度」が守られているかどうか毎年の検証を義務付けるほか、香港の「基本的自由・自治」が損なわれたり、市民の人権が侵害されたりした場合、その責任を負うと判断された当局者に制裁を科す内容となっています。
米国は一国二制度を前提に、関税などで中国本土よりも香港を優遇しています。
少し話を戻しますと、ウイグル自治区の改造政策の発端は自治区の区都ウルムチで発生した暴動だったことから、中国共産党の次なる「改造」の標的は「香港人」とされ、香港市民の間では警戒感が強まっているようです。
周庭さんは訴えます。デモを「暴徒化」と言わないでほしいと。香港人の怒りや苦しみを理解してほしいと。そして、国際社会からの中国へのプレッシャーを求めていると。
北朝鮮の嘲笑と弾道ミサイル発射示唆、日本は「桜」でバカ騒ぎ
北朝鮮は先ごろ行った超大型ロケット砲の試射を日本政府が弾道ミサイル発射と説明したことに関連し、安倍晋三首相が「本物の弾道ミサイルがどのようなものか、遠くない将来に鼻先で見ることになるだろう」との声明を発表しました。
弾道ミサイルの発射を示唆したもののようですが、北朝鮮、韓国の朝鮮半島情勢や香港・ウイグルなど中国の深刻な人権問題をはじめとする米中の覇権争いなど、日本の安全保障にも関わる重大事案がいくつもあるのに、日本は相も変わらず「桜」でバカ騒ぎです。
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