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【尊厳死を考える】ベルギーの車いすパラ五輪金メダリスト、40歳の安楽死

2019/10/24
マリーケ・フェルフールトさん

ベルギーの車いす陸上の女子選手で、パラリンピックの金メダリストだったベルギーのマリーケ・フェルフールトさんが安楽死を選んで死去しました。
地元ジースト市が「フェルフールトさんが22日夕、自らの選択に従った」と発表しました。40歳でした。

フェルフールトさんは2012年パラリンピック陸上競技の車いすレース100mで金メダル、200mで銀メダルを獲得。2016年リオデジャネイロ大会でも、銀メダル(400m)と銅メダル(100m)を獲得しています。

2016年リオデジャネイロ大会のマリーケさん
2016年リオデジャネイロ大会のマリーケ・フェルフールトさん(左)

CNNによれば、フェルフールトさんは脊髄(せきずい)の疾患のために絶え間ない苦痛に悩まされ、眠ることさえ難しい状態だったといいます。
ベルギーでは安楽死が合法化されており、フェルフールトさんは2008年、3人の医師の承諾を得て、安楽死の申請が認められました。

2016年にパラリンピックを引退したフェルフールトさんは、その年のCNNのインタビューの中で「安楽死を申請したことで自分自身の主導権を取り戻すことができた」「私はもう死を恐れない」「眠りに就いて、二度と目を覚まさない。私にとって、それは安らぎに満ちている。苦しみながら死にたくない」と語っています。

世界に訴え「安楽死は殺人ではない。もっと生きてもらうためのもの」

確認書に署名したフェルフールトさんは、耐え難い苦痛に苦しむ人が安楽死できない国に向けた啓発になればと、「全ての国が安楽死法を制定すれば、自殺者は減ると思う。これは殺人ではなく、もっと生きてもらうための措置と受け止めてほしい」と訴えました。

逆境や困難に直面しても前向きに生きてきたであろうフェルフールトさんですが、そのタフネスさをもってしても「限界」だったのでしょう。しかし、安楽死という死の主導権を彼女自身が握ってから先は、尊厳が保ちうる生の「限界」まで生き抜いたに違いありません。

フェルフールトさん、穏やかで平和な最期

フェルフールトさんの最期が気になっていたのですが、ベルギーのメディアがそれをもたらしてくれました。
ベルギーの新聞「ニュースブラッド」は、フェルフールトさんが22日、自宅に家族と友人を招いて別れを告げた後、大好きなワインを飲み、午後8時15分、ウィム・ディステルマン医師の投薬を受け亡くなったと報じました。
同医師はがんと安楽死の権威で「信じられないほど多くの人が集まった。安楽死は彼女の究極の願い。非常に穏やかで平和だった」と語ったそうです。

「安楽死」「尊厳死」「平穏死」「自然死」「事故死」「病死」―人は例外なく死を迎えます。

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