
戦後の日本を励まし続けてくれた李登輝元総統
かつて日本に統治された台湾には、今も日本語を流ちょうに操る年配の方たちがいるそうです。「日本語世代」とか「日本語族」と呼ばれ、著名な日本語世代としては金美齢さんや李登輝元総統がいます。「台湾民主化の父」と言われた李登輝氏は「日本語でものを考える」というくらい日本語教育の影響を強く受け、「22歳まで日本人だった」と常々公言していました。
戦時中は台湾にも苦労を強いた日本ですが、当時「日本人」として教育を受けた方々は日本に対して愛情とも言えるような強い思いを持っていることを知りました。
「日本を愛することは、決して日本人にも負けない」
台北にある日本語のデイケアセンターでお年寄りたちと交流した日本の高校生のリポートを読ませてもらいました。お年寄りたちの口から出た言葉は「先生は厳しいながらも日本人と台湾人を分け隔てなく熱心に教えてくださった」「私を育て上げたのは日本」「日本の教育を受けられて感謝している」、中には「日本を愛することは、決して日本人にも負けない」と涙ながらに語った方もいたといいます。
大の親日家で、7月に他界された李登輝氏は、戦後の日本人に向けてこんな思いを綴っています。ジャーナリストの井上和彦氏が紹介しています。
「私にいわせれば、日本人はあまりにも自信喪失して、こうした世界でもまれな条件を生かせなくなっている。もう少し、冷静に回りを見回して、そして自分たちを見直すべきだろう。アジアの国々もそのことを望んでいるし、世界もまた同じ思いなのである」
李登輝氏と親交が深く、「日本語世代」の代表的存在として日台交流に尽力した実業家の蔡焜燦(さいこんさん)氏の名も忘れてはなりません。
親日家を超えた「愛日家」を自ら名乗るほどで、2017年に90歳で亡くなった蔡氏の「偲ぶ会」は東京都内のホテルで開かれました。
「愛日家」蔡焜燦氏「日本人よ、胸を張りなさい」
当時、李登輝氏から送られた弔辞には、蔡氏への追悼の言葉とともに、日本人へのメッセージが込められていました。

「日本人よ、胸を張りなさい」と呼びかけ続けた蔡焜燦氏
「共通点の多い蔡先生と私だが、その底流にあるのは純粋な日本教育を二十歳前後まで受けて育った元日本人ともいうべき精神世界を有していること、そして日本の精神や文化を評価するとともに、日本のことがどうしても気掛かりで、どうか日本人にもっと自信を持ってほしいと心から願っていることに他ならない。蔡先生が日本の皆さんへ必ずといっていいほど呼びかけたのが『日本人よ、胸を張りなさい』だった。日本が自信を持ち、台湾とともにアジアを引っ張っていくことを強く望んだ蔡先生の心の叫びともいえるだろう。どうか日本の皆さんにはぜひとも蔡先生の思いを継いで、日本と台湾のために心を寄せてくれることを願っています」
ありがたい言葉です。
先の大戦を経て日本はアジアの国々から憎まれていると教えられて育ちましたが、マスコミが言う「アジア」とは中国と韓国の2カ国だけ、いわゆる「特定アジア」だと知ったのはずいぶんと後のことでした。その中国と韓国が今、世界で嫌われているのは、みなさんもご存じのとおりです。
NHKや朝日、毎日などサヨクメディアは好んで中国、韓国を取り上げますが、日本人にとって最も身近な親日国は台湾です。日本は自由と民主主義を共通の価値観とする台湾のような国ともっと緊密に結びついていくべきです。
現在、台湾を訪問しているチェコの上院議長に対して中国は「1つの中国原則に盾突くということは、14億人の中国人を敵に回すことだ」「高い代償を払わせる」とあからさまに脅したようですね。中国の強硬な反発を押し切って訪台を決断したチェコの決意と覚悟も日本は見習わなければなりません。
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